こいつ、なんでもできるぞ…。全部これで済むんじゃないか…?家に転がっているいくつかのマウスが頭をよぎります。一見とっつきづらいMMO専用機と思われがちな多ボタンマウスのNaga Pro。しかし、触ってみると「使いやすい」という感想しか出てこなくなったのでPCゲーム歴10年のガジェットファンがレビューしていこうと思います。
取り替え式のサイドパネルは便利
ボタン配置を変えられる
色々なジャンルのゲームをプレイする場合、ゲームを切り替えるたびに使用するマウスを交換するのは結構な手間です。しかもPCのUSBポートは限られているので、マイクやヘッドセットなどを繋いでいると、「マウス用のポートが1つしか残っていない!」なんてこともしばしば。PCの裏側を覗き込んでケーブルを差し替えたと思ったら、FPS用マウスの電池が切れていた、なんて経験のある方もいるのではないでしょうか?
Naga最大のおすすめポイントは、サイドボタン数を2、6、12と変更できること。ボタンの数を変えることで、FPSから資料作成までNaga一個で完結できます。例えばFPSはサイドボタン2つでプレー、RTSは6ボタン、MMOは12ボタンといった使い分けができます。
Nagaのサイドボタンは付け替え式のパネルに付属しており、ワンタッチで取り替えられます。ソフトウェアが装着されているサイドボタンを認識してそれぞれの設定を読み込むので、パネルを交換すれば都度の設定は不要です。
マクロで自在に設定できる
少し個人的な話をします。私はどのFPSでもサイドボタンは2つ、設定は武器切り替えにしてプレーしています。一方でオフィスワークをするときはサブのマウスを使っており、両側に付いたサイドボタンにPC側でマクロを振って作業しています。
それが1個のマウスに集約でき、設定もRazer Synapse内で自由にいじれます。設定はクラウドに保存されるので、PCを買い替えたり、OSをクリーンインストールしても大丈夫。Razer Synapseにログインすれば設定は復元されるようになっています。
だからNagaがあればPCの設定が飛んだり、配線を組み替えたりすることはありません。「あれ?なんか違う」と思いながら設定を見直すストレスから解放されましょう。
117gをどう見るかで評価が分かれる
Razer内では重量級マウス
Nagaの弱点はその重量。DEATHADDER V3 PROが63g、VIPER V2 PROが58gであることを鑑みると、お世辞にも軽いマウスであるとは言えません。約50gの重量差は、身近な道具でいくとハサミ1個分くらい。
Nagaはゲーミングマウスとして重いのか?という率直な問いに対しては率直に「重い」と答えておきます。最近の無線ゲーミングマウスは70g台以下の競争が激化しており、同じフィールドに117gのマウスを並べてしまうと周回遅れの感が否めません。
その重さは気になるのか?
Nagaは軽量組のマウスと比べれば重いですが、「それは致命的に重いのか?」という問いも同時に必要ではないでしょうか。今一度考え直してみると、数年前の有線マウスはNagaほどの機能を持っていないにも関わらずNagaと同等の重量でした。何よりプロゲーマーもそれらを愛用していたのです。
私たちを魅了してきたプロゲーマーの動きは重いマウスでもできるということを、時代が証明してくれています。同じ技量の、同じデバイスを使う選手が数十gの鉛をマウスに仕込めばハンデになるでしょう。しかし、現実にはプロゲーマーは様々なデバイスを使っており、その重量も様々です。
だとすればゲーマーは重量だけではなく、フィット感や利便性も考慮してマウスを選ぶべきではないでしょうか。
多才さに魅力を感じるのであればアリなマウス
Nagaは重ささえ気にならなければ、高精度センサーやオプティカルスイッチなどが投入された、Razerの最新鋭マウスラインナップの一角です。オフィスワークに、RTSに、そしてFPSに。本当の意味で用途を選ばない多才なマウスは多くありません。やることは多いが、マウスは一つにしたい。そう思う方は一度Nagaを手に取って検討のリストに入れてみてはいかがでしょうか。
Razer Naga Pro
https://store.grapht.tokyo/products/rz-n0-00011