10月25日に発売されたRazer BlackWidow V4 Pro 75%。
こちらの製品は従来機であるBlackWidow V4 75%に搭載されていたホットスワップやガスケットマウント構造に加えてOLEDの追加やHyperpolling対応など、さらに機能的なキーボードへと進化しました。
本記事ではRazerのこだわりがつまりに詰まった最強のカスタマイズキーボードであるBlackWidow V4 Pro 75%について徹底解説していきたいと思います!
Razer BlackWidow V4 Pro 75%
BlackWidow V4 Pro 75%のここがすごい!
BlackWidow V4 Pro 75%はBlackWidowという名前を持っていながらBlackWidowV4シリーズとは全く違う特性を持っているということを前提にお話しさせてください。
通常のBlackWidowシリーズと違い75%シリーズはホットスワップ対応の独自の特徴を持つキーボードです。
ホットスワップやガスケットマウントについては後述いたします!
今回のBlackWidow V4 Pro 75%はこのガスケットマウントやホットスワップだけでなく、ゲーム性にも特化したHyperPollingに対応しました。HyperPollingとはなんぞや!…こちらも後程しっかりとご説明させていただきます!
本製品の特徴として
- 無駄のない75%キー配列でスペースを有効活用可能
- 圧倒的な打鍵感を生み出す+ガスケットマウント+第三世代Razerタクタイルオレンジスイッチ
- ホットスワップ対応で自分の好みの打鍵感を追求可能
- HyperPollingに対応しポーリングレート4000Hzで快適なゲーム体験を実現
- 4000Hzワイヤレス&BlueTooth5.1対応
これらの特長からゲームだけでなくタイピングや作業などの様々な用途にも適応できるマルチな製品となっています!
BlackWidow V4 Pro 75%のスペック
実寸 | ||
---|---|---|
製品サイズ | W (mm) | 324 |
H (mm) | 40 | |
L (mm) | 158 | |
重量 (g) | 982.2 | |
パッケージサイズ | W (mm) | 380 |
H (mm) | 76 | |
L (mm) | 184 | |
対象機種 | PC | |
対応OS | Windows10 64bit 以上(Synapse3準拠) | |
ケーブル長さ | 約2m | |
接続方式 | 有線(USB A) / 無線(USB A, Bluetooth) | |
Synapse | Synapse 4.0 | |
Chroma機能 | 対応 | |
色 | 黒 | |
キーレイアウト | US配列のみ | |
キースイッチ | Razer Orange Tactile Mechanical Switch | |
荷重 | 50g | |
最大ストローク | 3.5mm | |
反応距離 | 2.0mm | |
耐久回数 | 1億回 |
スペックから注目したい点は、
- US配列のみ。
- Bluetooth5.1や無線接続対応。
- 色は黒のみ
今回のBlackWidow V4 Pro 75%はUS配列のみということに注意が必要です。キーキャップをカスタマイズしたい方からすると現状US配列のほうが拡張性に優れていますが、日本語配列が絶対欲しい!という方には現行機種のBlackWidow V4 75%も選択肢に入るかと思います。また、白色はBlackWidow V4 75% Proでは発売されていないので、白をお求めの方も注意が必要です!BlackWidowV4 75%とBlackWidow V4 75% Proでは全体のレイアウトが若干変更されています。
BlackWidow V4 75%ではすべてのキーが等しく配置されているような配置に対し、矢印キーの配置や、右側のdelete,PgUp等のキーに少し空間が生まれ、誤入力しにくくなっています。
BlackWidow V4 75% Proになり、無線接続に対応しました。75%サイズで無線に対応したことにより、様々な環境にも適応できる非常に良いアップグレードだと感じました。掃除やご飯、あるいは作業のためにデスクの上を開けたいタイミングもあるかと思います。そんな時にもケーブルを外す手間を取らずに簡単に動かせます!
Razer BlackWidow V4 Pro 75%
BlackWidow V4 75% Proの圧倒的な多機能紹介
Razer HyperPollingについて
HyperPollingとは、Razerが開発した高いポーリングレートを出力できる技術。高いポーリングレートを出力することで、入力の精度と速度を高めることが可能です。Razerのワイヤレスは非常に遅延が少ないため、入力をより直感的に行うことが出来ます。接続方法は、本体に付属しているHyperPolling Wireless Dongleとペアリングをすることで動作が可能になります。そしてBlackWidow V4 Pro 75%は無線で4000Hzポーリングレートを実現しています
無限の可能性、ホットスワップについて
ホットスワップとは、機器の電源がONになったままパーツや周辺機器の交換などが可能な状態をホットスワップと呼びます。キーボードに関してはキーキャップだけでなくキースイッチごと交換が可能になっており、打鍵感や音などの大幅な変更が可能になっています。BlackWidow V4 Pro 75%のデフォルトでは第三世代タクタイルスイッチが導入されていますが、違うキースイッチに変更することも可能です!
Razer Mechanical Switches Pack Yellow Liner Switch
Razer Mechanical Switches Pack Green Clicky Switch
拘り抜いた内部機構とガスケットマウント
このキーボードの大きな特徴であるガスケットマウントや内部機構について説明します!
画像の通り、内部機構を作りこんでいるのが本製品の大きな特長。すべてはタイピングの感覚を整えるために、何層にもわたってキーボードの中に工夫がなされています。
ダブルショットPBT加工キーキャップについて
キーの印字が剥げてしまい、文字が見えなくなってしまった…なんて経験はありませんでしょうか?ダブルショット加工は文字の部分のみ異なる色のプラスチック樹脂を組み合わせて文字を表現する方法です。この加工方法を用いる利点は、摩耗によって印字が消えることがないという点で、文字がはっきり、くっきり見えるため印字方法として非常に優れた手法です。PBTとは素材のことで、安価で簡単に脂が付着するABS素材と違い、PBT素材はマットな質感を持ち耐油性を備えながら耐久性も向上しています。さらに、打鍵感もABS素材より優れています。この二つの要素を組み合わせることで印字が消えず耐油性と耐久性を兼ね備えた質感のあるキーキャップが本製品には付属しています。
第三世代オレンジタクタイルメカニカルスイッチ
本製品のデフォルトで付属しているキースイッチは第三世代RAZERオレンジタクタイルメカニカルスイッチです。
第三世代オレンジタクタイルメカニカルスイッチは、クリック感のある押し込みの感覚と音の双方でユーザーの打鍵体験を高めてくれる、心地よいスイッチになっております。
このスイッチが搭載されているのはBlackWidow V4 75%シリーズのみとなっています。
コマンドダイヤル搭載OLEDディスプレイ
キーボード本体右上部に2インチのOLEDを搭載しています。OLEDの横にダイヤルも付属しており、アニメーション表示や設定の調整などをこちらで調節可能です。
ガスケットマウントのFR4基盤(白色)
マウントとはそもそも、通常のキーボードではマウント部分をねじ止めして固定するのが主流となっています。しかし、ガスケットマウントではねじ止めせずシリコンなどで挟み固定することでキーを叩いたときにキーボード全体が沈みます。これによって打鍵時の衝撃を吸収し底打ち感を軽減することで打鍵感を良くするといった機構です。FR4基盤では、柔軟性と剛性のバランスを維持するために、グラスファイバーを織り込んだ素材で構成されています。でもなんでキーボード本体が黒なのに内部白色なの??という声も聞こえてきそうですが、RAZERのRGBを際立たせるために白を採用したそうです。流石Razer、と言わざるを得ないこだわりの細かさですね!
プレートフォーム
本来であればこのままPCBというパーツにたどり着くのですが、ここでガスケットマウントプレートとPCBの間にフォームを加えることで、不要な振動を取り除きノイズを軽減します。これによりさらにクリーンな打鍵音を実現しより良いユーザー体験を追求しています!
PCB
ホットスワップ対応のソケットを備えています。さらに、音にもこだわるRazerは難燃性のテープで高音域の気になる音を吸収し、コツコツといった中低音域のサウンドをより強化しています。また、スタピライザーもねじ込み式に。潤滑剤の材質を変えることで大きなキーの動作をスムーズにしています。
ボトムフォース
ここにもフォームを挟むことで空洞を減らし、キーボードにしっかりとした重量感を加えています。
上記で説明した複数の内部機構を組み合わせることでユーザーの求める打鍵感、そして耐久力などの性能の両立を実現しています!
OLEDとコマンドダイヤルモードについて
BlackWidow V4 75% Proの特権!OLEDについて
キーボード右上部に備わっているOLEDには、様々な情報を表示させることが可能になっています。起動したときにはアニメーションが表示され、初めて通電したときにおおっ!とわくわくさせてくれます!
その他現在のキーボードプロファイルの表示やSynapse経由でアップした独自の画像を載せることも可能ですし、テキストバナーやシステム情報など様々な情報を表示させることが可能になっています。個人的にCPU温度などを表示しておけるのは負荷のかかる作業時などに把握したいポイントですので、タスクマネージャーなどから確認する必要がなくなるのは非常に助かります!
コマンドダイヤルについて
実は新機能はOLEDだけではないのです。OLEDと組み合わせで更に強化されたコマンドダイヤルは、OLEDの横に縦方向のダイヤルが備わっており、こちらも様々な機能を担っています!しかも、先ほど説明したOLEDのディスプレイを見ながら今アクティブになっている機能を確認することも出来ます。
変更できる内容は
- 音量
- OLEDの輝度
- トラックセレクター
- ズーム切り替え
- アプリケーション間移動
以上6つの要素を変更可能になっています。変更の際はキーボードの側面のサイドボタンを押すだけなのですぐに切り替え可能です!音量を例にとると
・ホイールを上に回すと音量が上がり
・ホイールを下に回すと音量が下がります。
・ホイール側面をクリックすると、100(初期値)に戻ります。
このようにキーボード内で様々な要素の変更ができるのは魅力的ですね!OLEDの中に好みの画像やGIFを取り込んで、自分のデスク環境を盛り上げるということも可能です!お好みの画像はRazer Synapseを通じてアップロードすることで使用可能です。
Razer BlackWidow V4 Pro 75%
まとめ
ここまでBlackWidow V4 Pro 75%の魅力や特長についてお話ししてきました。ずばり魅力は!
- 最強のカスタマイズに最高の打鍵感を手にしている非常に完成度の高いキーボード
- 無線接続かつ4000HzポーリングレートでアクションやFPSでもマルチにこなせるスペック
- キースイッチごと交換可能なホットスワップに対応し圧倒的なカスタマイズ性を手に。
- 印字が剥げないダブルPBTショット加工
- 打ち心地を追い求めて作りこまれた形状と混線しても外にいても問題なく使用可能
このキーボードの良さは実際に手に取って、体験してみてわかる気持ちよさがあります。触った感想として、オレンジ軸はしっかりとした押し心地で、軸ブレがないため素直に打鍵できる気持ちよさがあります!
本記事では触れませんでしたが、リストレストが非常に触り心地が良いです!触り心地がふかふかし過ぎず弾力に近い表現で手を置いていて安定感がありつつも気持ちがいいです!普段はリストレストは使用しない派なのですが、思いもよらず愛用しています。
タイピングエクスペリエンスに注力した、Razerの技術が詰まったカスタマイズキーボードをぜひ店頭やお手元でお確かめください!
希望小売価格 49,980円(税込)