Strider ChromaはRazerのフラグシップマウスパッドであるStriderのChromaグレード。ChromaというのはRGBで光らせられる製品に付与されているグレード名です。今回はStriderが光ったので見ていこうと思います。¥23,980というマウスパッドとしてはかなり強気な価格設定ですが、その実力やいかに。
Razer Chroma Chroma 諸元
基材:ハイブリッド
表面材質:ポリエステル
裏面加工:ハニカムラバー
最小サイズ:900*370*4
エッジ加工:RGBライティング
その他 :防水・ケーブルキャッチ
非ゲーミングマウスパッドとの違い
まずは家電量販店で売っているようなビジネス用マウスパッドとの違いから見ていきましょう。普通のマウスパッドとゲーミングマウスパッドの1番大きな違いはパッドを使う目的です。
普通のマウスパッドの目的は、マウスセンサーにしっかり接地面を検知させること。汚れたデスクなどでマウスを使うと、ポインターが飛んでしまったり、反応しなかったりします。
対するゲーミングマウスパッドでは、しっかり接地面を検知できることは大前提。その上でよく滑り、よく止まるという、一見矛盾する2つの性能を両立させることで、ゲーム体験をより上質なものにするのがゲーミングマウスパッドの存在意義です。
ゲーミングデバイス専門であるRazerのフラグシップモデルに位置するStrider Chromaは、ゲーマーの用途に応えるほかにどんな付加価値を持っているのでしょうか?
Razerのゲーミングマウスパッドとの違いは?
まずは同じRazerのマウスパッドと比べていきましょう。Razerは7モデル、数十バリエーションのマウスパッドをラインナップしていますが、その中でもStriderは最上位モデルにあたります。Strider Chromaの位置付けを端的に表すのであれば、「バランス型ハイエンド」という感じ。
いずれも本体裏面に滑り止めのラバー加工が施されている点は変わりませんが、デザイン、サイズ、機能はそれぞれ大きく異なります。Razer製マウスパッドには大きく分けて2つの軸があります。
グリップ性
まずはグリップ性から。Strider Chromaは、グリップ寄りのGigantus V2と、スピード寄りのAcariの中間をハイグレードに補完する材質で作られています。Gigantus V2の表面は織布、Acariはナノビーズですが、Strider Chromaは中間のグリップ性を持つポリエステルを採用しています。しっかり滑ってしっかり止まる、というPCゲーマーが求める性能を追求した姿勢が伺えますね。基材もハイブリッド材を使用しており、他製品との差別化が目立ちます。
低価格or高機能
Strider Chromaは高機能に振り切った立ち位置。外周には無印Striderに施されているステッチ加工の代わりに、特徴的な、段差のないLEDが敷き詰められています。この縁取りの副次的な効果として、ゲーム中に腕が当たったり、モノが触れることによる縁のほつれが起きにくくなっています。
他の製品ではAcariにしか施されていない防水加工も施されており、アツくなってかいた汗が染み込んで汚れることも防がれています。その他にはGoliathusとFireflyにしか搭載されていなかったケーブルキャッチも付属しており、有線派ユーザーにも優しいパッドに仕上がっています。
非Razerマウスパッドとの違いは?
非Razer製品と比較すると、サイズやパッド表面のスピード自体が特殊なわけではありません。RazerはなぜStrider Chromaが¥23,980という強気な価格設定で「売れる」と判断したのでしょうか。
ライティング
Strider Chromaが最もユニークなのは所有欲を満たすライティングです。ゲーミングデバイスはギラギラ光ると揶揄されがちですが、それは節操なく光るから。
Razer製品は“Razer Synaplse”を介して自分の思うままのライティングを設定することができるので、デスクトップにマウスやキーボードと協調した色味を再現することができます。「あっちでギラギラ、こっちでギラギラ」ではなく、全体的に自分好みの色調にできると「ああ…これぞ俺のデスクトップ…」とうっとりします。
付加価値機能
Strider Chromaに付いている小さな機能ひとつひとつがゲーマーには嬉しい配慮です。たとえば私はかなり汗っかきなので布製のマウスパッドを定期的に買い換えるのですが、防水加工されたStriderであれば拭き掃除で汗染みを落とせるので買い替えは不要になりそうです。
また、マウスの充電ケーブルや有線マウスのケーブルはモニタースタンドなどに引っかかって急に「ピン!」と張ったりしますよね。私はそれでコーヒーがこぼれてキーボードを買い替えたことがあります。マウスパッドの端にケーブルキャッチがあれば常に一定の長さを保てるので安心です。
まとめ
高級なマウスくらいの価格の、超高級マウスパッド「Strider Chroma」。高い高いと思いながらスペックを見ていきましたが、買い替えの頻度が落ちれば2000円前後のマウスパッドを何度も買い換えるよりコスパが良くなります。私が経験した不幸なキーボード事故も防げそうですし。
しかも、高性能であれば購入1回あたりのエクスペリエンスも向上します。結論として、スピード感さえ自分のマウススピードにマッチすれば「ゴール」するマウスパッドとしてかなりアリなのではないかと思います。