デスクトップはいわばPCゲーマーの箱庭。ゲーム環境づくりは、いわば一国一城の主による築城のようなものです。ともすれば自分のデスクの上は「ゲームで勝ちにいく」以上の価値を持った空間にしたいとは思いませんか?
私はPCゲーマーになってからの10年間、デスクトップアイコンもウィジェットでいじり倒してゲーム環境づくりに没頭してきました。今回は「白鷺城」の異名を持つ姫路城のようなRazerによる Whiteでデスクトップを統一するという提案をしていこうと思います。
DeathAdder V3 Pro
伝統のデザインに革新の白
DeathAdder初代が2007年に登場してからすでに15年が経ちました。DeathAdderはなおも進化し続けることによってゲーマーから愛され続けています。今回紹介するV3 Proは伝統的な左右非対称デザインはそのままに、過去を置き去りにする軽量さとモダンな純白になって登場しました。
ボディにはWhiteの塗装が施され、3匹のヘビが絡み合うRazerの紋章とマウスホイールのみがブラックというシンプルなツートーンのカラーリングになっています。そのデザインは軽快で、従来のDeathAdderがまとっていた重々しい、ともすれば攻撃的な雰囲気はありません。カフェでさっと取り出せる軽さとデザインのDeathAdder V3 Pro (White)は、DeathAdderに新たなフィールドを開拓したと言えるでしょう。
軽く、速く、持ちやすい
64g。乾電池の重さではありません。あのDeathAdderの、しかも無線モデルの本体重量です。
私はDeathAdderを何年も愛用してきました。それはとにかく持ちやすく、ミスタッチが少なかったためです。反面、DeathAdderの大柄なボディには重量という足枷がついていました。その足枷はV3 Proで完全に脱ぎさられたと言えるでしょう。
V3 ProにはViperなど、その他のRazer製最新ゲーミングマウスと同じセンサーや機能が備わっており、性能面でも劣らないどころか、フラグシップの一角を担っています。伝統の持ちやすさはそのままに、軽く、高速になったDeathAdderを一度触ってみてください。
Razer Goliathus Extended
デカくて目立つからこだわりたい
私は先述のDeathAdderをかぶせ持ちするスタイル。大きなマウスはローセンシ(低感度)で振り回すに限ります。振り回すには大きなマウスパッドが必要ですよね。そして大きなマウスパッドはデスクトップ上で最も存在感を放つデバイスであると言えるでしょう。Goliathus ExtendedはRazerのマウスパッドの中でも最大級で、キーボードからマウスまでカバーできるサイズを誇ります。
4色のカラーバリエーションの中で、Mercury Whiteはグレイ寄りの色調です。「あれ?真っ白で統一するんじゃないの?」と思いましたが、実際に純白のマウスを置くと意図がわかりました。マウスの輪郭が絶妙なコントラストで浮かび上がり、白に白を重ねたとき特有の「ぼやける」感じがなくなります。
Razer Chromaに対応しているので、Razer Synapse上からアンダーグローを設定可能。波打つレインボーにするもよし、落ち着いたブルーなどにするもよし、です。自分の城は好きな色で照らしましょう。
よく滑ってしっかり止まる
ゲーミングマウスパッドたるものしっかり滑ってしっかり止まってくれないと困ります。結論から言えばGoliathusは滑りとストッピングのバランスがいい布製マウスパッドです。Acariのようなスピード特化でもなければ、かつてのControlほどグリップ特化でもありません。
市場を見渡しても、白基調、ゲーム用、布製、ライティング、大サイズという組み合わせはほとんどありません。しっかりとしたゲーミングマウスパッドで自分のゲーム環境を統一したい方にとっては唯一無二の選択肢になるでしょう。
Huntsman Mini JP Linear Optical Switch
ミニマル×ホワイトの美学
Huntsman Miniはメカニカル光学式の60%キーボードです。60%キーボードとはテンキー、十字キー、ファンクションキーまでも取り去った、究極のミニマルデザイン。「キーボードにマウスが当たることによる誤射は絶対に嫌だ!」というゲーマーのための設計です。
そんな最低限のデザインに飾り気のない白。極限まで無駄を省いた簡素さが、逆に机の上を彩ります。Huntsman Miniは、そのサイズゆえにGoliathus上に自由に配置できます。前屈みでプレイするからハの字にキーボードを置く、両腕を伸ばすスタイルだから奥側に置くといった、尖ったプレイスタイルにも対応しているのが60%キーボードの魅力です。
Linear Optical Switch
一言で言えばHuntsman Miniに搭載されたOptical(光学式)スイッチは贅沢です。すべてのキーに光センサーが搭載されており、例えばリニアタイプは、1.2mm打鍵した瞬間にディレイなしで1,000hzの信号がPCに出力されます。この速度は光学式スイッチでしか味わえません。
PBTで二色成形されたキートップは文字が消えにくく、長期間にわたって所有感を損ねることなく運用できます。
Huntsman MiniもライティングをRazer Synapseから設定できます。マウスパッドと色味を同調させることで、デスクトップ環境が一層自分だけの所有物であることを認識できるでしょう。
同じくMercury WhiteのキーボードにはBlackwidow Liteがあります。
Barracuda
ヘッドセットだけだから美しい
Barracudaの外観にはケーブルやマイクがありません。白一色のヘッドセットに刻印されたRazerの紋章すらも白です。街でつけていてもおしゃれなヘッドホンにしか見えません。
想像してください。ゲームを終えてヘッドセットを外し、デスクに置く。こだわりの光に照らされたグレイのマウスパッドには純白のキーボードとマウス、そして無線のヘッドセット。
ヘッドセットは頭にかけるものなので、隠せない配線が長くなりがちです。無線のBarracudaには隠す配線もありません。ゲームを開始するときに丸まったケーブルをほどく作業もありません。デスクトップの審美性を最後に決めるのはヘッドセットではないでしょうか?
欲しい性能は全部詰まっている
THX Spatial Audioと50mmチタンドライバーで足音の聞き逃しや聞き間違えは激減します。Bluetooth 5.2を介してスマホに接続すればアプリ上からイコライザを調節できるので、ゲームごとに「このRPGは雰囲気を楽しみたいから低音を強くして…」「このFPSは足音が大事だからフラットな音質に」という調整が可能です。
また、Type-CドングルによるHyperspeed Wireless接続も可能で、遅延の非常に少ないサウンド体験も可能なので、eスポーツシーンでの使用も問題ありません。
バッテリーは40時間の持続時間があるので、ゲームして、そのまま出かけるときのオーディオ機器として使用することができます。もちろんケーブルもマイクも、ド派手なデザインも省かれているので、街中でも変な目立ち方をしません。
「ゲームしかしないけど色調は統一したいよ」という人には Kaira、Kraken、BlackSharkなどのラインナップも。性能に拘ったら次はデザインにもこだわってみませんか?一度Mercury Whiteでデスクトップを染め上げることをイメージしてみてはいかがでしょうか。